KiliMOLの坂本 遼です。前回までは代表の大山が寄稿しておりましたので、初めてブログを書かせて頂きます。 まず最初に簡単に自己紹介させて頂きます。大学を2017年に卒業しそのまま株式会社商船三井に入社、4年ほど自動車船部で営業担当をしておりました。2021年より社内別部署に異動し、前部署の経験を活かしながらKiliMOL株式会社の実務を担当しています。 今回は、ケニアのお客様に農業機械を購入して頂いた後、輸出までどのようなプロセスがあるのか、簡単にご紹介します。 在庫仕入れ~整備 まず、KiliMOLのホームページ上で購入頂いた後、業務提携をしている株式会社唐沢農業機械サービス様にて、在庫の確保をして頂きます。(唐沢農機サービス様では国内最大級のプラットフォーム「ノウキナビ」を運営されております。KiliMOLでは、ノウキナビに掲載されている在庫を共有頂いております。)その後、農業機械については整備頂いた上で、港近くまで一度陸送します。「日本製品は品質がいい」というケニアの皆様のご期待に沿うためにも、輸出前の整備は欠かせません。 (田植機整備の様子) 書類準備 上記整備・陸送をして頂いている間、KiliMOLでは輸出入に関する準備を始めます。農業機械に限らず、何かをケニアに輸出する場合は、Import Declaration Form (通称IDF)という、言わば輸出許可書のようなものを取得する必要があり、ケニアにいるスタッフと連携し、IDFを取得してもらいます。 船積み前検査 陸送が終わり、また書類の準備が整ってから、輸出前検査を手配します。ケニアに輸出する場合は専門業者様による輸出前検査を受けることが必須で、品目によって様々な検査項目があります。農業機械の場合は、エンジンが掛かるかどうか・油圧が正常に作動するかどうか・正しく輸出用書類をかけているかどうか、等を検査して頂きます。 自動車船への船積み 無事に検査をパスすれば、後は通関を終えてから船積みです。2021年11月現在は、商船三井の自動車船にて日本からケニアのモンバサ港まで輸送しています。自動車船に、農業機械を走らせて船に乗り込み、固縛したら船積み完了です。 (自動車船とは、一般の乗用車から建設機械まで、あらゆる自走可能な貨物を対象に設計され、小型車に換算して6,000台以上の自動車を一度に輸送することができる船です。商船三井は東アフリカ向けに月2便を配船しており、定期的に農業機械を輸送することができます。) (船積みの様子:2020年12月撮影) ここまで終われば、後はモンバサ港(ケニア)に着くまで1か月~1か月半の間、日本各地やシンガポールを経由する航海が無事に終わることを祈るばかりです。 以上、KiliMOLが日本でどのような実務を行っているのか、ご紹介させて頂きました。 実は、2022年2月にケニアで田植え機のデモンストレーション・販売会を予定しており、その際使用する農業機械・資材の輸出準備を進めています。私もその際初めてアフリカに行くことができるので、大変楽しみにしています。デモンストレーションの詳細は、KiliMOLのTwitter・Facebookを通じて随時発信していきますので、良ければフォローの上最新情報をチェック頂けると嬉しいです。 (次回輸出予定田植機一式) 最後までご覧頂き、有難う御座いました。 【KiliMOL各アカウントリンク】 Facebook: https://www.facebook.com/KiliMOL.Africa/ Twitter: https://twitter.com/kili_mol Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCyQ3skScvSIHA1-fStP346Q
今回は先週末2021年11月6日(土)に見学・体験させてもらった馬耕について書きます。 モザンビークでバイオディーゼル事業やモバイルバンキング、デジタルを活用した農業プラットフォーム事業を行っている日本植物燃料(https://nbf-web.com/)の合田さん・尾立さんにご案内頂き、新潟県中魚沼郡津南町で馬耕見学、体験をさせて頂きました。日本植物燃料は一般社団法人馬搬振興会と共同で「株式会社三馬力社」を設立し、馬耕技術を次代に受け継ぐため、馬と人の育成を行いながら、馬耕で田んぼを耕し、無農薬で育てた酒米「五百万石」で極上の日本酒「田人馬(たじんば)」を製造・販売する事業を行っています。 馬耕とは 馬耕とは、読んで字のごとく、馬の力で田畑を耕すこと。馬の後ろに農機具を付けて耕すもので、日本では昔から盛んに行われ、明治以降、馬耕技術の向上と犂(すき)の改良によって全国のコメの収穫量が増大したそうです。また、馬耕に使われる日本の犂の質の高さは他国と比べても群を抜いていると言われています。しかし、耕耘機やトラクターの普及により急速に馬耕は姿を消していきました。 「馬は百姓の神様」と言われ、田畑を耕すだけでなく、馬糞もたい肥として使うことができます。持続可能な農業が求められる世の中になってきた昨今、イギリスやフランス、アメリカなど欧米の国々では、果樹園やワイン畑で馬耕が活用され、注目されています。 馬方・岩間 敬(いわま たかし)さん 皆さんは「馬方(うまかた)」を知っていますか?私は知りませんでした。「馬で貨客の運搬を職業とする人。馬子(まご)。」のことです。馬を活用して木材を運び出す伝統的な技術を馬搬といい、古くから林業の現場で用いられてきました。大型機械が入れない狭い山道でも作業をすることができるため、山を荒らさない、環境にやさしい搬出方法だと考えられています。 今回お会いした岩間さんは馬方。一般社団法人馬搬振興会代表理事であり、株式会社三馬力社 代表取締役でもある、小生と同世代の方。馬搬と馬耕の技術と文化の継承に取り組んでいます。西アフリカ・セネガルでも馬耕指導を実施、畜力技術指導による国際貢献も行っています。前日に庵を囲んでお酒を酌み交わす中で伺った話で最も衝撃を受けたのは、馬は世界共通であり、岩間さんはどんな馬とも話ができ心を通わすことができるということ。実際、2011年イギリスで開催された馬搬(*)の技術大会で岩間さんは現地の馬を使って優勝しました! (岩間さんが馬耕をする様子) 馬耕の見学と体験 今回、幸いなことにこのように日本の馬耕界を“引っ張っている”岩間さんの馬耕を見学、そして体験するという大変貴重な機会を頂きました。岩間さんの馬耕は非常にスムーズで馬もストレスなく働きます。まさに「人馬一体」の言葉がぴったりでした。 その後私も挑戦させて頂くことに。実際にやってみるとこれが本当に難しい。。。まず自分が声をかけても馬は動いてくれません。岩間さんにお願いして馬に声をかけて頂き、馬が動き出すと、今度は犂の角度のコントロールが難しく、馬についていくのがやっと。下の写真(青いウィンドブレーカーを来ているのが私です)のようにへっぴり腰になってしまい、1列終わって後ろを振り向くとまっすぐとは程遠く、岩間さんの耕した列との間にスペースを残してしまいました。まさに「馬は馬方」(慣れない素人が馬を扱おうとしても馬は言うことを聞かないが、馬方であれば、馬を意のままに動かせる事から「その道の専門家は、専門家であるだけに優れている。何事も専門家に相談することが一番」という意味。)でした。 私の馬耕はうまくいきませんでしたが、今回、馬の力(これがいわゆる「1馬力!」)を体感し、人力とは非常に大きな差があることを肌で感じることができたのは大変貴重な経験でした。そして、この馬耕の伝統・技術は絶対になくしてはいけない、また、日本でも世界でもトラクターのような機械が入れないような山間部も多く、持続可能な農業の観点からもまだまだ馬耕の活躍の場は大きいと感じました。 馬方の岩間さんと、日本植物燃料の合田さん・尾立さんは、新潟県の松代や津南町で馬耕を根付かせようと子どもが馬と農作業にふれる催しを開催しています。嬉しいことに最近では馬耕を学びたい人が全国から集まっていると伺いました。これから彼らの活動を応援していきたいと思います。 (左から、福島さん(商船三井)、大山(筆者)、岩間さん) <参考> 一般社団法人 馬搬振興会 https://japanhorselogging.org/ 日本初 馬耕によるジャパニーズ・テロワールが育む、日本酒「田人馬」 https://www.tjapan.jp/food/17461576 田人馬 https://tazinba.jp/
今回はKiliMOLの事業が生まれた背景・経緯について書きたいと思います。 きっかけは2019年の秋。KiliMOLの親会社である商船三井で、「MOLグループ新規事業提案制度」(*1)が導入されました。新規事業開発に興味のあった私(商船三井の社員)はこれに応募、運よく審査を通過して2020年4月から1年間、事業化検証に取り組むことになりました。 実は、当初のアイデアは「中古車の越境ECサイト」でした。越境ECサイトということでアマゾンや楽天などのビジネスモデルを研究するとともに、まず中古車の有望な市場としてアフリカを調べていたとき、ある本に100平方キロメートル当たりのトラクターの台数が全世界平均の200台に対してアフリカは13台というデータが掲載されていて、南アジアの129台と比べてもかなり少ないことが分かりました。そこでアフリカで経済成長する中でこれから農機の需要が大きく増えるのではないかと考え、本格的にアフリカの農業・農機について調べ始めました。2020年5月半ばのことです。 アフリカの農業や農機について調べ始めると初めて知ることばかりで、毎日が刺激的、すっかりアフリカの農業・農機に夢中になっていました。その間、JICAやJETRO、開発コンサルタントや農業関連で国際的に活動されている機関の方々にコンタクトし、アフリカの農業の課題や農機が普及していない背景など様々なお話を伺い、理解を深めていきました。そのころには、「越境ECサイトを活用した中古農機輸出事業こそ自分が取り組むべき事業だ!」という熱い思いが湧いてきて、何としても事業化しようという強い意志が自分の中で形成されていました。 1農家あたりの圃場面積が小さく、日本製の小型農機がフィットしそう、且つ日本の中古車の人気が高く日本製品への信頼の大きい東アフリカ、中でも相対的に経済発展していて、英語圏、且つ大きな港があって当社運航船が定期寄港しているケニアにフォーカスし、ビジネスモデルを検討しました。 2020年7月には、現在の事業パートナーである唐沢農機サービスの唐澤社長と運命的な出会いがありました。デロイトトーマツベンチャーサポートが主催するMorning Pitchで唐澤さんのピッチを拝見して興味を持ち、その後面談を申込みました。そして、最初の面談で「アフリカへの中古農機輸出事業に一緒に取り組みませんか?」と提案すると、即OKの返事。2代目ベンチャー社長ならではの決断の速さに心底驚きました。 次回は初めてのケニア現地調査について書きます。 (*1) MOLグループ新規事業提案制度 当社社員が自らの能力を存分に発揮し、主体的にチャレンジできる場を提供すると共に、変化する事業環境の中で、既存の枠にとらわれない事業やサービスのアイデアの受け皿となることを目的とし、2019年9月より導入された制度
October 21, 2021 TOKYO-Mitsui O.S.K. Lines, Ltd. (MOL; President & CEO: Takeshi Hashimoto) today announced that KiliMOL (Representative: Mikio Oyama; Headquarters: Minato-ku, Tokyo, Note 1), which was launched through the MOL Group employee proposal system and Karasawa Agricultural Machinery Service (President: Takeyuki Karasawa; Headquarters: Tomi City, Nagano Prefecture) have formed business partnership with HAKKI Africa […]
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This is the article translated from NOUKINAVI blog.You can find the original post (in Japanese) here: キャブレターの不具合は、ガソリンが腐る・劣化するが主な原因? | ブログ|ノウキナビ (noukinavi.com) In this article, I’d like to talk about carburetors, which are always attached to gasoline engines, not just agricultural equipment. In the first place, what are some of the problems with carburetors? Idling is not […]
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This is the article translated from TSUCHIKAU blog. You can find the original post (in Japanese) here: 農業の相棒『トラクター』 | 農業メディア TSUCHIKAU(ツチカウ) History of Tractors It is said that the original tractor was a steam-powered tractor developed in England in the middle of the 19th century. From the latter half of the 19th century to the first […]
This is the article translated from TSUCHIKAU blog. You can find the original post (in Japanese) here: 世界唯一?の二人乗りトラクター【 日の本トラクターJF-1 】の実像に迫る! | 農業メディア TSUCHIKAU(ツチカウ) When it comes to agricultural machinery, tractors are the best. Tractors are usually used by one person, but in the past, Japan had the world’s only two-seater tractor. However, there was once a tractor […]
This is the article translated from TSUCHIKAU blog. You can find the original post (in Japanese) here: 日光の代わりにLEDで! 新しい栽培の形 | 農業メディア TSUCHIKAU(ツチカウ) Do you know the term “LED cultivation”? As the name suggests, it is a method of growing vegetables using LEDs. In the past, the most common way to grow vegetables was to plow a […]